トランペットと並ぶジャズの花型楽器サックスフォン。少しくぐもった音色は色気があって、夜のバーなんかで登場したらムーディーな時間の始まりです。しかし色気だけでなく音楽の熱量を高めるパワフルな音も出せるのがこの楽器。初心者が知っておきたい、ジャズの歴史を作ったサックス奏者をご紹介します。
チャーリー・パーカー(1920年-1955年)
バードという相性を持つ伝説のアルトサックス奏者チャーリー・パーカー。「モダン・ジャズ(ビバップ)の父」とも呼ばれ、ディジー・ガレスピーとともにモダン・ジャズの原型となるビバップスタイルの創生に関わった。
ビバップはスタンダード・ナンバーを解体し、和音構造とほんのわずかなメロディー以外まったく違う音楽に変えて楽しむスタイル。そんな中で際立つのが、チャーリー・パーカーの天才的なアドリブ。とにかくかっこいいのです。
ジョン・コルトレーン(1926年-1967年)
「シーツ・オブ・サウンド」と呼ばれる独特の奏法を確立させたサックス奏者。「敷きつめた音」という意味で、その名の通り、コードの構成音を全て使いきるように音を16分音符を基調に連続させ、高速でフレーズを構成する奏法のことをいう。しかもただ音を吹き鳴らすだけでなく、ちゃんとしたフレーズがあるのだから驚き。
この奏法は、実際に耳で聴かなければわからない。ということで、以下の音源をどうぞ。
キャノンボール・アダレイ(1928年- 1975年)
ソウル・ジャズ、ファンキー・ジャズの立役者の一人として知られ、マイルス・デイビスともにバンドを組んで活躍した。彼自身がリーダーとして生み出したアルバム「サムシン・エルス」では、シャンソンのヒット曲だった「枯葉」を熱演。ジャズスタンダードの王道として有名にした立役者でもある。
ソニー・ロリンズ(1930年-)
モヒカン刈りの強烈なイメージとともに、テナー・サックスを豪快に吹きまくる、まさに「ジャズの巨人」ソニー・ロリンズ。「St. Thomas(セント・トーマス)」や「Oleo(オレオ)」といったジャズスタンダードナンバーとなった名曲を幾つも生み出しました。
いかがでしたか?以上、ジャズの歴史を作った名サックスプレイヤー4選でした。